この自動織機は、平板に明けられたパンチ穴のパターンに従って様々な模様を織ることが出来る構造を備え今日のNC機械の原型を成しております。 それまで複雑な模様を織る際には、大人数で役割分担し、織機の上から必要なたて糸を持ち上げる、という大変な苦労を要しましたが、1800年代に発表されたジャカード機は、たて糸を自動的に上下に開口することができるため、それまでの手間が省かれ、あらゆる模様に対応することが可能になりました。それに加えて彼が考案した織機には、紙に穴をあけ、たて糸に上下開口の命令を送る、というパンチカードの仕組みが備わっていました。画期的なこのジャガード機は発表後またたく間に、フランス国内だけでなく世界中で使用されるようになりました。
パンチカードはその後、機械式の集計機に使われ、さらにコンピュータへの入力装置として、使われるようになりました。コンピュータへの入力装置としては、よりコンパクトな紙テープに形を変えて、磁気媒体などが普及するまで活躍しました。
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